里山十帖で大人の越後旅 ~至高の銀シャリを喰らう~

オンリー「里山十帖」

やっと・・・だ。
待ちに待った「里山十帖」へ。
メールの履歴を調べると、予約を入れたのは何と半年も前のこと。随分前から気になっていた宿「里山十帖」へ。何故、今なのか?

それは・・・!
雪の季節を待っていたから(*^^)v

ワタシはスキーやスノボをやるわけでもないのだけれど、雪景色の中の露天風呂と里山十帖こだわりの食事。この二つを堪能しようと選んだ一月(≧◇≦)

今回の旅は特に休暇を取ったりはせずに、通常のオフで行く一泊二日旅だ。行った翌日には、もう帰ってこなければならない。里山十帖以外の予定は何も入れていない。

オンリー里山十帖旅・・・スタート。

【一休で里山十帖を予約】

新幹線では・・・やっぱり駅弁!

MAXたにがわ321号。
いつもの「お先にトクだ値35」を利用して、ちょっと贅沢に・・・グリーン車。

【参考】
◎新幹線料金(東京~越後湯沢)

  普通車 グリーン車
通常料金 ¥6,590- ¥8,360-
お先にトクだ値35 ¥4,270- ¥5,420-

普通車両の通常料金よりお安くグリーン車に乗れると言うこの事実に、いつもヤられてしまう。きっとJRの思惑にまんまとハマっているのだろうけれど・・・いやいやそれも本望さ(≧ヘ≦ )

・・・・・。

実際、新幹線乗り場は案外混んでいて、乗車前のホームはごった返していた。が・・・2階のグリーン席は、人も少なくて実に快適だ(だから結果的に大正解)。

さすがグリーン車。シート・・・広っ!

この画像では、きっと伝わらんけどネ(>_<)

このゆったりシートで、念願の駅弁『えび千両ちらし』を頬張るとしようか。

えび千両ちらし

「念願の~」とは大袈裟に聞こえるかもしれないが、実はこの「えび千両ちらし」には、ちょっと思い入れがある。はじめに見つけてきたのは妻。それが青森旅の前だった。津軽へ向かう新幹線で何食べる?・・・と駅弁のリサーチ中に。ワタシたちは旅行前に色々と調べまくる夫婦なもんで。

妻が見つけ、そこにワタシも乗っかって・・・しかし何ともタイミング悪く、それが販売休止の期間とぶつかってしまって(ToT)
こんなことってあるの?・・・とビックリ(*_*;

更に次の浜松旅では、人気うなぎ店の鰻重をどうしても喰らいたくて、電話してみると予約を受け付けてくれるという僥倖(≧▽≦)僥倖なのだけれど、えび千両に鰻重に・・・と、そんなに食えないワタシ達(T_T)

そんな事情で・・・数ヵ月の“おあずけ”期間を経ている。

そして遂に・・・その時が来た~(*^o^)/\(^-^*)

えび千両ちらし

ちょっとビジュアルは地味なんだけれど(・・;)))

えび千両ちらし
バラエティーに富んだおかず。

えび千両ちらし
そして、それが玉子焼きの下に隠れている・・・と言うのが、楽しいo(^o^)oコレ(↑)食べかけじゃないのです・・・上手く玉子をめくれなくって。

ふぅ、けっこう満腹。

・・・・・。

越後湯沢は・・・近い。
東京から1時間20分。駅弁を食べ、少し考え事をしていたら、もう・・・到着だ。

何を考えるって?
考える(祈る?)のは、只々・・・雪!
今年は暖冬だと言う・・・・・・あるのか(>_<)

里山十帖を探検

越後湯沢から上越線(在来線)に乗り換えて10分。
大沢駅では、里山十帖の無料送迎車が待ってくれている。

大沢駅は無人駅で、こんな感じ(↓)。

ここまで来る間に、わかってしまった。
一面の雪景色は・・・絶対無理(T_T)/~~~
雪・・・全然・・・ないから・・・((+_+))

仕方ない。
宿と食事を・・・じっくりと楽しもう!

里山十帖まで10分とはかかっていないだろう。雪道でもないし・・・。
しつこい( 一一)

里山十帖

外観は、特にどうということもない「里山十帖」だけれど、一歩建物に足を踏み入れると、その佇まいにちょっと圧倒される。

まず、目に飛び込んでくるこのオブジェ。

大きな木槌を、こびと(?)が支えてる!
里山十帖

上を見れば、ど~ん!と屋根裏まで豪快な吹き抜け。
里山十帖
天井を抜いて、梁の力強さを活かすデザインにしてるのかな?

で・・・・。

・・・・・・・。

・・・・・・・・・。

正直、チェックインの対応は・・・最悪だった。
ひたすら待たされ、結局こちらから改めて声を掛け・・・そこで忘れられていることが明らかになった・・・と。
その後、責任者の方とか、きちんと対応して頂けましたけど(^^;

そんなわけで・・・。

ウェルカムドリンクなんかは、よくわからない。
怒りMAX状態だし、あちらの方々も恐縮しまくりだし(>_<)

そんな、最低の始まりだったのだけれど、最終的に割と満足できたのは・・・やっぱりイイ宿だということなのかもしれない。

さぁ、気を取り直し、館内の案内&お部屋へ。

館内に点在する椅子たち。
里山十帖

里山十帖

里山十帖
ワタシたちがひたすら待たされたのは、ココ・・・なんだけど。

里山十帖

古民家風のフロント&食堂棟(?)から客室棟(??)へ移ると、雰囲気がガラリと変わる。
里山十帖

宿泊棟1階のラウンジ。
里山十帖

里山十帖

豪雪地帯の骨太で武骨な古民家の存在感と、客室棟のすっきりとしたあたたかさ。
木や畳のぬくもりの中に、モダン家具の機能美。
そういう様々な調和と融合が、刺激的に心地いい。
刺激的?心地いい?・・・不思議な居心地の良さだ。

どうやら里山十帖とは、そんな場所のようだ。

で・・・今回のお部屋。
里山十帖

辛うじて・・・の・・・。
里山十帖

雪! @部屋風呂(#^^#)
里山十帖
もちろん宿泊者共用のお風呂もあり、それほど広くはないけれど十数部屋の宿だから、それで十分。内風呂と露天風呂が二つずつあって、22時に男女を入れ替えるシステム。一面の雪景色・・・にならなかったのだけが、無念(>_<)

お茶&コーヒー。

冷蔵庫。

お茶菓子。

ルームキーはちゃんと2本(≧◇≦)

至れり尽くせりの宿ではないのだけれど、ある種機能的で、こだわり?・・・主張?・・・提案?・・・まぁ、そういうものが明確にある「ワタシにとって居心地の良い場所」だと感じた。

最大のお楽しみ ~夕食~

里山十帖の食事処は、名を早苗饗(さなぶり)という。
早苗饗とは、田植え後に協力者をもてなしつつ豊作を祈った宴のことらしい。

食事は特別室(↓)を予約した。
里山十帖 早苗饗

とても落ち着いた食事の時間を過ごせて、満足(#^^#)

通常の食堂はコチラ(↓)。
里山十帖 早苗饗
こっちも・・・良さそうね。

料理は宿泊予約の折に、店名の「早苗饗」というコースを合わせてお願いしているが、折角の旅なので・・・そして折角の米どころだから、日本酒のペアリングもお願いした。

構成は時期により変わるわけだけれども、ワタシがこの料理たちから感じたことを・・・一応・・・( ..)φカキカキ

■山の薬膳出汁

ワタシが薬膳に明るくないのもあるのだけれど、ベースのスープは何だったのだろう。動物がなりを潜め、その名通りの薬膳感がイイ。生姜の刺激が食欲を増してくれる一品目に相応しい出汁だ。

■栃餅/白子入りたこ焼


前菜二品。
あんころ餅(あるいはお汁粉)を再構築したような栃餅と、たこ焼きを模する遊び心。このコースの方向性を上手く表現している前菜と感じた。
味もねぇ・・・美味しいんだよね、コレが(#^^#)

ココに合わせるのは「八海山スパークリング」

■鮃の昆布〆を芥子菜と

昆布で〆たヒラメを酢漬けの菊花と、塩味をまとった何かのナッツ(?)で食す。

スッキリとドライな「北雪」と。

■雪景色 人参/牛蒡/クワイ/ビーツ

あたたかい粕汁に・・・ほっ(*’ω’*)

「荷札酒」無濾過生原酒。県外出荷用で新潟では手に入れにくい一本をぬる燗で。

■大根と発酵 大根/柚子餅/黒納豆/またたび

人参ソースが面白い。
黒納豆が、この皿の中ではバランス悪いなぁ・・・というのは、単に好みの問題だろうけど。

峰乃白梅酒造「プロトタイプG」無濾過生原酒

■海と大地 マハタ/白菜

薄にごりの「高千代」は南魚沼のお酒。

■妙高の短角牛 菊芋/里芋/大根

個人的に、牛は霜降りの和牛が好きだけれど、このコースに馴染むのは短角牛の持つ赤身の旨さだろうなぁ・・・なんてことを考えながら!(^^)!

「赤田」コレはガツンと肉にも負けないポテンシャル。

■ごちそうごはん 南魚沼の米仙人・清さんのコシヒカリ

コレ↑・・・土鍋の空気穴を塞いで釜内の圧力を高めてます。

お新香と味噌汁。

お新香の控えめな塩梅は最初物足りないのだけれど、食べ進めるうちに、コレが旨いごはんに相応しい加減だと気がつく。

「もし、よかったら・・・」と。

野菜の切れ端で作った賄いカレーもおいしくて。

■林檎のスイーツ

なんと!「八海山の本みりん」を林檎に合わせる。

土地の野菜を中心としたコースは、滋味溢れる優しい味わいだ。ただ、地元の野菜と言っても、田舎料理・・・ではなく、盛り付けや調理法、食材の組み合わせなどチャレンジングでモダンな色合いが強い。

万人受け・・・は、しないだろうなぁ。
コンセプトを知らず、ただ単に評判だから・・・と言うだけで訪れれば、ガッカリすることもあるかもしれない。
そんな、主張のあるコースだ。

そして、それとはまた別に、米の旨さが衝撃的だ

食べきれなかったご飯を、塩むすびに握ってもらい、夜食に食べたが、冷めても実に旨い。

日本のお米・・・イイなぁ( ≧∀≦)ノ

里山十帖という・・・。

旅の宿とは何か。
もちろん人により様々ニーズはあろうが、単なる観光の拠点・・・にとどまらぬ付加価値に惹かれるこの頃。

始まりは星のや富士だったように思う。
界津軽では三味線やこぎん刺しに触れ、そして界遠州ではあらためてお茶と向き合う。

ワタシのキーワードは「体験」だろうか。
そして、そこから感じる何か。

ここ里山十帖は、確かにそういう宿だった。

旅の目的・・・里山十帖。

【一休で里山十帖を予約】