今回は「夜の部」。
歌舞伎通の方々がどう思うのかはわからぬが、「本朝白雪姫譚話」・・・気になる(≧◇≦)
「十二月大歌舞伎」
歌舞伎の白雪姫って・・・どんなん?
坂東玉三郎さんも見てみたいし・・・。人間国宝だっけ?
今回の座席・・・も!?
ココ!(↓)
私たちの一番のお気に入りだ。3階A席東袖側(¥6,000-)。
さて・・・、十二月大歌舞伎。
本朝白雪姫譚話
(ほんちょうしらゆきひめものがたり)
◆ 配役 ◆
白 雪 姫 坂東玉三郎
鏡 の 精 中村梅枝
野分の前 中村児太郎
まず、結論を。
面白かった(≧▽≦)
幕が上がる。
春めいたおとぎの国・・・という風情の舞台は、ほんのりとあたたかだ。
紗幕がまた、そのおとぎの国感に輪をかける。
紗幕の向こう側のお琴や長唄の方々が、照明の具合でふっと現れたり、す~っと暗がりに溶け込んだり・・・。
こういうファンタジー的な美意識が、随所に感じられて、心華やぐ、気持ちが浮き立つ、そんな舞台だ( *´艸`)
野分の前(中村児太郎)は、白雪姫(玉三郎)の実の母。
継母でないところに少し救われるのは私だけかも知れないが、継子イジメみたいなドロドロした感じと違い、ただ誰よりも一番美しくありたい・・・という野分の前は、幼い子どものようなある種無邪気な可愛らしさも持っている。
だからと言って、白雪姫の命を狙うのは、まぁ・・・なんだけれど。
そして、鏡の精(中村梅枝)が、これまたイイ( *´艸`)
大体、配役が発表されて『鏡の精』って・・・白雪姫なんだから、そりゃ当たり前なのだけど、歌舞伎に鏡の精が登場する・・・その時点でワクワクですわ!
クールで、でもどこかコミカルな鏡の精。
この芝居の空気を背負って立つ重要な役だ。
・・・・・。
そんなこんなで、白雪姫も16才。
鏡の精は、遂に・・・。
「この世で、最も美しいのは・・・白雪姫。」
キーッ!・・・となる野分の前に鏡の精が提案する。
お琴の弾き比べ。
なぜ唐突にお琴!・・・と思うが、そこはまぁ歌舞伎らしいと言えなくもない。鏡の精曰く「外見の美しさばかりが大事なのではないでしょう。あなたのお琴の腕前は実にお見事だから。」・・・と。
で・・・。
いざやってみると、お琴も堪能な白雪さん。
それに必死でついて行く野分の前。
そして、ふと横を見ると・・・なんと鏡の精も同じく必死で琴を弾いてますから(≧▽≦)
なんでやねん!・・・て実に楽しい。
琴を弾き終えて・・・「話が違う!」という風に鏡の精をキッ!と睨みつける野分の前。
素知らぬ顔で、スッとそっぽを向く鏡の精。
ユーモラスで、ふっと気持ちが和む。
まぁ、ストーリーはやっぱり「白雪姫」だから・・・。
この後、家臣の郷村新吾(中村獅童)に命じて姫を亡きものにしようとしたり、自ら老婆に化けて毒を仕込んだ櫛や、それが失敗に終わると今度は毒林檎を使ったり・・・という森での展開となるわけだが。
その森で登場する七人の小人ならぬ「七人の妖精」が、また、色々な意味で印象的だった。
「ハイホー」を合言葉とする陽気な妖精。
演じるのは、劇団とかの子役さんたちなのかな?
台詞は流暢だし、歌も上手だ。
歌舞伎でこういうのは、結構新鮮だった。
新鮮だったのだけれど・・・。
後半は妖精たちの出番も多くて・・・。完全に私個人の感覚なのだけれど、少しだけ物足りない(/。\)
変な言い方なのだが、この子たち・・・上手すぎるんだよなぁ(>_<)
あの独特な棒読みで「とーとーさーまー」とやる、あの『型』・・・なのかな?
やっぱり歌舞伎はアレなんだよなぁ!・・・と言う思いがこみ上げる。
かわいい妖精たちには、もちろん何の落ち度もないし、色々と実にお見事なのだけれど。
伝統芸能って、やっぱりスゴいな・・・と。
神霊矢口渡
(しんれいやぐちのわたし)
◆ 配役 ◆
渡し守頓兵衛 尾上松緑
娘お舟 中村梅枝
傾城うてな 中村児太郎
新田義峯 坂東亀蔵
先の「白雪姫」の前に見た「神霊矢口渡」。
(ストーリー解説はコチラを!)
これも中々に楽しめた(≧◇≦)
新田義峯に恋する乙女の可愛らしさと、命がけで義峯を守ろうとする強さ。そんな振れ幅の大きいお舟を見事に演じる梅枝さん。
そして何より・・・頓兵衛の極悪さ加減。
瀕死の娘の願いに耳も傾けず・・・蹴り倒すから(T_T)/~~~
悪もここまでくると、最早カッコいいや\(◎o◎)/