[徳島/日本料理]“虎屋壺中庵” 食材の生命力を受け継ぐ。……素材を味わう。

今回の四国旅のメイン。佐那河内村にぽつんと佇む日本料理店。

勝手におすすめ食堂/徳島県名東郡)

【虎屋 壺中庵】ジャンル:日本料理、懐石料理

TEL:088-679-2305
徳島県名東郡佐那河内村上字井開1

⬛至福⬛★★★★★

お昼の予約で、行きたかったこちらのお店へ。建物は普通の民家で、取り立てて何かあるわけではない。が、期待するのはただ一途に料理!それ以外の一切は問題となりません。けど……接客、丁寧でした。ネットの情報を見ると、料理の説明をしてくれないとか、そっけないとか、ありましたけど……。そんなことなく、感じの良い対応でした。人によるのですかね?

◼梅ジュース

◼冬瓜と鮑の炊合せ→超絶軟らかな鮑と冬瓜。

◼鱧鮨,鱧の子ゼリー寄せ,新じゃが胡麻和え

◼鱧のお椀→見事な塩梅。最後の一滴まで飽きず。

◼お造り(せいご,車海老)→驚きの逞しい弾力。

◼天然鮎の塩焼→やや塩が足りないか?と初め思ったが2匹をペロッと平らげて飽きさせない絶妙さ。

◼馬鈴薯と蛸のボール

◼天然鰻のご飯→蒸し無しかな?皮目の焦げも芳ばしく、これもまた良いですね。

◼すだちのシャーベット

◼羊羹と抹茶

世の中全体的な向きとしては、ハッキリと分かりやすい味付けがもてはやされる傾向にあるかなぁ?と感じる昨今。
それも勿論ありなのだけれど、ここ『虎屋 壺中庵』のように、ギリギリの塩加減で素材の魅力を楽しむような、そんな料理もまた良い。
ここの料理を食すと、塩加減だけでなく、出汁さえもギリギリの加減に抑えようとしているように感じる。

そうして、素材の繊細な持ち味を味わうことは、素材の生命力を引き継ぐような気持ちになる。

食べることの本質を、あらためて考えさせられた。