楽しむために
高校生の頃、運動部に入っていたのだが、自分も含めて部員のまとまりは無く、いざこざが絶えなかったことを覚えている。
その大半は他愛もない理由だったのだと思うが、今でも一つだけ記憶にあるのが、『楽しむ部活』か『勝つ部活』かという議論だ。
部の方針や練習のメニューなど、事あるごとに対立が生まれ、結局最後まで平行線に終わった。
中には途中で部を抜けて行く者もいた。
『楽しむこと』か『勝つこと』か、当時の私達は互いの意見に耳を傾けることができなかったが、現時点で私は、こう思う。
何につけても『楽しむ』ことは大切だ。
何の楽しみも無い中で努力を続けることは極めて難しい。
だが、楽しむための材料として『勝つ』ことは、一つの重要な要素ではないだろうか。
負けて楽しいということは、おそらくあるまい。
ならば、勝つために全力を注ぐことは、やはり大切だ。
つまり『楽しむために勝つ部活』ということになるのだろうか。
今ならわかりあえる気がする。
・・・・・。
ただ、彼らの主張が『楽しむ部活』ではなく『楽(ラク)な部活』であるならば、やはり平行線だ。
そんなヤツとは、一緒に戦えない。(トク丸コラム)
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